WEAR DARE

友達同士でヒドい格好をさせてみよう

PHOTOS BY TOMOKAZU KOSUGA

激安の古着屋へ行って、“最もダサくてバカげた服5日分”を5,000円で調達してくる。それを自分の友人に5日間ものあいだ着させるんだ、なにがなんでも。計画の変更もなければ、途中でギブアップも一切なし。コーディネートの理由をいちいち説明する必要もない。その代わりといっちゃナンだけど、その友達によって同様に自分の服もメチャクチャにされるんだ。OK?早速やってみよう!





Girl Challenger #1: Kaoru Harada
早朝、友達からメールで「今日代々木公園のフリマやらない?」とお誘いが。家を出る前に、お母さんが私を見て無言に。「どう?」って突っ込んだら、「なんか……中学生みたいよ?」だって。原宿にはハデな格好の人がイッパイいるから大丈夫……なんてタカをくくっていたけど、この日の私の格好はその中でも相当目立っていた。フリマで売っている最中、友達からは“赤い子”もしくは“赤”と呼ばれる始末。でも老人には意外とウケていたわ。この格好でフリマなんてやってられないから、すぐ帰っちゃった。でも夜中にノリで友達と焼肉屋に行くことになったの。集まったみんなからは「昭和の駄菓子屋が似合うね」とか「ショートパンツはイイじゃん」とか色々言ってもらったけど、なにを言われても嬉しくない。まぁ、そのうちみんな焼肉やキムチに夢中になっちゃったんだけどね。でも最終的には「一緒には歩きたくないね」って言われちゃった。
Girl Challenger #2: Mari Hiratsuka
今日はお気に入りのサングラスとアーミーみたいなベストとブカブカのズボンを履いてお出かけ♪なんかチンピラとテロリストのミックスってカンジでナイスナイス……っていうのはもちろんウソで、カオルちゃんとのファッショントレードの1日目がスタート。まず今日は大学のオープンキャンパスに行くために電車に乗ったんだけど、自分たちの方がよっぽどハデなビジュアル系ギャル男集団にガン見されちゃった。しかも横にいるオジサンがチラチラ見てくるし、恥ずかしすぎ!今日は彼氏とディナーだったんだけど、彼には「今日どうしたの?」って言われちゃった。こんな服着た私でもキライにならないでね?それから、友達はみんな私の服を見て無言になっていた。久しぶりに会ったカナダ人の友達は「とても個性的だね」って、皮肉っぽくホメてくれた。とにかく恥ずかしすぎる。ホントにこんなの、これから毎日続けなくちゃいけないのー?!



Boy Challenger #1: Masato Yokoyama
恥ずかしい日々が始まる。なぜ毛皮のコートの下にナニも着ていないのか。それはオレにも分からない。おそらく、このコーディネートを考え出した鈴木健も分かっていない。寒いんだか暖かいんだか……とりあえずこの服装をしていれば誰も近寄ってこないから、ヘンな事件に巻き込まれたりすることもなくてイイかもしれない。そう、そうやって前向きに考えることでこの5日間を乗り切るしかないんだ!今日は特にやることもなかったので、とりあえず鈴木健と合流し、渋谷駅のプラットホームで寝てみた。すると、行き交う人々からジロジロ見られるわ、「ヘンなのがいるー」などと言われるわ。道で寝てみれば、カメラで盗み撮りされたりと、みんなやりたい放題だ。でも無視されるよりはなにかしら反応があった方が、こっちとしてもやり甲斐があるってモンだ。その後に友達と会ったが、「ナニ、そのカッコ?」と、予想していたよりも普通な反応だった。
Boy Challenger #2: Ken Suzuki
今日は横山君と共に渋谷をショッピングである。世界的に見てもこんなに人口密度の高い街というのもないんじゃないかというくらい、人のごった返す街・渋谷で、私たちは大量の人々に穴が開くほど見られた。この格好で街を歩いてみて気づいたのは、“人から無視されるのはとてつもなく空しい”ということ。こんなヘンテコなカッコをわざわざしているというのに、普通の服装の連中にはキモチイイほど無視され、空気のように避けられる。嘲笑、微笑、失笑、嫌悪、舌打ち、二度見、無視……あらゆる反応の中でも、とりわけ無視が僕の心を痛めつけた。電車内では、老若男女からことごとく凝視されても、僕たちは恋愛話や将来の話を続けた。まるで“市民権を得て、それをかたくなに誇示するオカマ”にでもなった気分だった。その後会った友人からは「ナニ、その格好?」と言われ、彼も10分後には大して気にしていない様だった。




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