THE BODY FARM - PART 1遺体農園で“実践”科学捜査(マジで実践)
WORDS AND PHOTOS BY ALIX LAMBERT
切り株に寄りかかる鉄看板には、こんな内容が記されている:
人類学研究所
州科学捜査人類学者
詳しくは下記までお問い合わせください
Dr. ウィリアム・バース
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このシンプルな表記にはオフィスと自宅の電話番号も記されているが、奥へと広がる物静かな場所まで進むように誘っている。フェンスで囲まれた何の変哲もない、数エーカーほどの土地。遠くには廃トレーラーと小屋がある他、幾本かの木とケモノ道が走っているくらいで、それ以外で気になることと言ったら、地面にボコッと浮かび上がる“何か”を緑色の防水シートが覆っていて、それが列をなして地面に並んでいる光景くらいだ。黒い文字で“CRIMESCENE(犯行現場)”と書かれた黄色いビニールテープがあちこちを封鎖している。よく見ると落葉に混じって頭蓋骨や多くの骨がゴロゴロ落ちていて、さらに注意深く観察してみるとウジ虫の大群がそうした死体の“後処理”をしているのが確認出来る。そう、これらは人の死体。従業員にとっては不名誉なニックネームだが、通称『ボディー・ファーム(遺体農園)』と呼ばれるこの施設・人類学研究所では、遺体の分解速度に関する研究が行われている。犯人の特定や逮捕に加え、犯罪ドラマ系の放送作家に最高のネタを提供する意味でも重要な研究と言え、科学捜査の中ではまだ新しい研究分野だ。
この研究所の創設者であるビル・バース博士はと言うと、彼の半分しか生きていない様な若いヤツらの倍はタフで暖かく、歓迎ムードの漂う人物だ。“腐りゆく遺体の研究に人生を懸ける博士”といった人物像からはいささかイメージしにくいキャラクターかもしれない。しかしバースはとかく魅力的な人で、いつもニコニコしている。様々な段階を経て腐敗の進行していく遺体がそこら中に放置されているテネシー州ノックスビルの研究所で会った時、そのハツラツとした剥き出しの熱意で、研究所開設に至るまでの経緯を話してくれた。
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