BARREL BURNERS

イギリスのとある町に伝わる過激でバカげた伝統

INTERVIEW BY BOBBY TRACEY, PHOTOS BY JAMES PEARSON-HOWES



Vice:うーん……コイツらは一体なにをしているんだ?
ジェームス・ピアソン・ハウズ:コレは“タール・バレル”と言って、毎年11月5日に行われる行事さ。この燃え盛るタール入りのタルを町の男たちが交代で担ぎ、見物人の賑わう商店街を走り抜けるんだ。こんな行事がこの小さな町で何百年と受け継がれているんだからスゲェよな。まったく、身の安全もクソもないぜ。その気になったらカンタンに自分の顔を燃やせるような状況にわざわざいるんだからな。でもそのギリギリ感がこの行事をなお一層おもしろくさせているのも事実だ。



コレって一体どこの行事なんだい?
デヴォン州のオタリー・セント・メアリーっていう小さな町さ。イギリスの変わった伝統を調べていたらコレが出てきたんだ。この行事の起源に関しては“町に住み着いた悪霊を追い払うための異教徒儀式”っていう見解もあれば、“ただ町の家々をいぶすため”とも言われている。とにかく色んな説があるんだ。でもオレが実際に見てきて感じたのは、いわゆる“地元の若い衆のための成人式みたいなモン”だってこと。それこそ、いろんな年代の男たちが参加していたね。

コレでケガしたヤツっていないの?ケガには、まさにうってつけなカンジだけど。
そりゃあ、相当キケンだぜ。こんな燃え盛るタルを担いだ野郎がフルスピードで走ってくる道にボーッとつっ立っていたら、誰だってケガするだろうよ。でもオレが実際にこの目で確認した事故ってのも、ヨソ見していたオンナのコが食らった巻き添えくらいかな。彼女は避けるのが遅すぎたせいで男たちに踏んづけられてしまった。それでも、タル担ぎのヤツらが乱暴になった時に止めに入る係も一応ついてはいるんだけどね。オレが話を訊いた13歳の男の子によると、彼は10歳の時からこの行事に参加していて、昨年の参加で顔にヤケドを負ってしまったらしい。彼が言うには、“ケガやヤケドを負うのは一般の見物人よりもむしろタル担ぎの方”だってさ。



それならまあ、少し安心したよ。でもやっぱりみんな相当飲んでるんだろ?
オレが話したヤツらはそんなに酔ってなかったけど、まあ酒は確かに必要だよな。オレだって、何杯かビールでも飲まなきゃゼッタイやりたくないもの。

他にはどんな“イカレ伝統”を見つけたんだい?
ほとんどのイベントが異教徒系なんだけど、オレが興味があるのは、その中でも特に奇妙で過激なヤツでさ。近々ケンブリッジまで行って、“3.7メートルはある麦ワラのクマに変装する男”の写真を撮る予定だ。その数日後には、“木片を奪い合う町民のイベント”を撮影しにミッドランズまで行ってくるよ。■

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