THE ODD COUPLE


グローイングと一緒にディナーとDMT

ケビンはDMT。
ジョーは皿洗い。

私が初めてDMTをキメた時、ちょうど“グローイング”の曲を聴いていた。私は自分のカラダを置きざりにしたまま、ゴシック大聖堂みたいな素晴らしい空間で至福の気分を味わいながら浮かんでいた。ピンク色にはためくカーテンで出来た空の下には、青く光り輝く洞窟が。だけど残念なことにひとたび私がセキをすると今度はガイコツを持ったタコが現れて、雄叫びを上げながら今にも私を窒息させようと迫ってきた。そうして私の肺は消えてなくなってしまった。

DMTの体験は最高に楽しく、それと同時に恐ろしくもあったけど、グローイングの曲はカンペキなサウンド・トラックだった。彼らの曲って、まるでギターで海を表現したり、宇宙の彼方のシンセサイザーで鳥のさえずりを表現してるといっても過言ではないわ……って、ナニ言ってんのかしら! ホラ、幻覚剤が脳にどう作用するか分かったでしょ?

とにかく、トリップするのに彼らの音楽があまりにもドンピシャだったモンだから、“まだやったことない”とかホザいてるグローイングの2人にDMTをやらせてみようって私たちは思ったワケ。ケビンは「やろうぜ!」とノッてきた一方で、ジョーは「ありえない」の一言。まあ、言ってみればジョーの反応は、「なあ、バンドインタビューの前にちょっとキツいの一発キメない?」って誘いに対するまったく隙のない理性あるモノだよね。だからケビンが部屋でDMTをキメているあいだ、ジョーはキッチンで料理でもしてることに。そして以下がその内容。

Vice:ケビン。キミ、ゲラゲラ笑いながら最初に発した言葉が「オレ、コレ気に入っちゃうかも」だったんだけど。

ケビン・ドリア:
それくらい、効くのが早かったんだよ。2本やっただけですぐそんなトコまで行っちまった。

そして深くイスに座り直して「おー、飛行機!」とか言ってた。

そうそう! 天窓スレスレを飛行機が飛んでたんだ。

本物が?

た……多分な。「スゲーおもしれー!」とか思いながら見てた。そんでそのあとは宇宙旅行してんの。なんか色んな模様が天窓に現れてさ。ちくしょー、絵でも描ければ良かったんだけど。そうだな、何万って数の天窓があって、それぞれに織物みたいな柄があって、それが億千万もの色でピカピカ光ってるんだ、虹みたいなカンジにさ。それからその天窓も変な風に一つ一つが積み重なっていて、その真ん中を奇妙な砂時計みたいなのがクルクルと回転してるんだ。

ところで、フランシス・クリックはDNAの二重螺旋を発見したときLSDをキメてたって話、知ってる?

ああ、オレも完全にその状態だったな。マジで。こんなの今まで一度も見たことないよ。全部が同じように変な動きをしてたんだ。聴いてた音楽の影響もあったんじゃないかな。

さっき聴いてた曲って、ナニ?

DJファルコン&トーマス・バンガルターの“ソー・マッチ・ラブ・トゥ・ギブ”だ。フレンチハウスのクラシックだよ。

バンドもフレンチハウスの影響が強いのかな?

だといいな。大好きなんだ。

全部が音楽に合わせて動いてたってこと?

そのとき目を閉じたら、音楽はもう特に重要な要素じゃなくなってた。バカみたいなんだけど今度は変なドロドロがあって、オレはそのくすんだ液体の中をダイビングしてるカンジ、わかる? それから、鹿とネズミと奇怪なカマキリが合体したみたいなモンがいて、それが「ブー!」って、オレに向かって手を振ってんの。冗談なんかじゃなくて、ホントにスゴかったんだぜ。そいつが、すでに前へ進み始めてるドロドロのカタマリの中を出たり入ったりしてさ。まるで変なベトベトの中からロケット発射してるみたいなんだ。そいつは形になったと思ったらまた消えて、ってのを延々と繰り返してて。マジでカッコよかったぜ。

ワオ、そんなものまで見たんだ。

俺は見たよ。実際に“それ”を見たかはわかんねーけど、ナニかを見たのは確かだ。ソイツには、大きなエイリアンみたいな目があったけど、イイヤツそうだった。イジワルそうにも見えなかったし、噛みついたりもしなそうだったよ。

話しかけられたりしたの?

いや……そんな必要もなかった。

よし、じゃあ次はジョーと話そう。ジョー、なにやってんのー?

ジョー・デナルド:
ちょうど卵料理を作ってるトコ。このまま作っててもイイかな?

もちろん! ケビンはDMTをキメたけど、キミはこれから卵を食べるところだね!

ジョー:
まあそんなところだ。それがオレと彼の違いさ。

キミはケビンほどワイルドじゃないんだね?

ジョー:
うーん、今までトリップしたことがないんだ。いつかはトライしてみたいけど、インタビュー中ってのはないかな。それに、とりわけこの家ではイヤなんだ。この場所にいると時々おかしな気分になる。

マジで? ココ最高じゃん。人寂しい場所にある改築したガレージ。

ジョー:
最近になるまでずっと外からの光が入らなかったんだ。家中が真っ暗だった。確か去年くらいに天窓をつけたんだけど、それまではずっと窓のない家で、カベに囲まれてたんだ。

ケビン:オレにはあんまり関係なかったけど、ココに引っ越した当初は5人だったから、自然光がないということがどれだけ人に対してそれぞれ違った影響を与えるかが見れたよ。デニスは速攻出てっちまった。ヤツは相当滅入っていたよ。

なんとなく息が詰まりそうだなってのはわかる。

ジョー:
仕事をしようと思って部屋に入って、今まで思っても見なかったことだけど、自然と目が窓の方に向くんだ。だからそこに窓がないと、うん、気になってしょうがなくなるよね。

キミたちの音楽ってスゴくトリッピーなトコがあって、それってDMTの効果と通じるように思えるのね。だからそもそも今回DMTをキメてもらおうと思ったんだけどさ。自分たちの音楽はサイケデリックだと思う?

ケビン:
そう思われてる意味も分かる気がするけど、オレたち自身はそんなにサイケデリックな人生を送ってるわけじゃないから、そう言われるとなんかちょっとおかしいよな。

ジョー:オレなんか全然だぜ。

ケビン:マジで、オレたちただのアル中だしな。

それはけっこう驚きかも。だってキミたちの音楽って全然アル中が作ったってカンジじゃないんだもの。メチャクチャ正確で繰り返しが多くて。アルコールはさ、ほらもっとなんか、ダラしないロックンロールってカンジ。

ジョー:
オレ自身はドラッグに何の興味も持ってないけど、ドラッグをやってて、オレたちの曲をそういう意味でありがたく思ってくれている人たちがたくさんいるってのも知っている。それ自体はクールだと思う。けど、やっぱわかんねぇな。アタマがおかしいからオレたちの音楽を聴くっていうのも、ちょっとヤな話だな。

マジで? でも私は仕事中にもよく聴いてるよ。ていうのはホワイトノイズの効果があるし、それになんか催眠術をかけられたみたいに編集や記事を書く仕事に集中できる気がするの。だから仕事にも効果があるのよ。ドラッグと仕事。

ケビン:
そうだな、両方とも似てるよな。特にクリエイティブな仕事とはね。

ライブは? どんな気分でやってる?

ジョー:
残念なことなんだけど、オレは酔ってないと楽しめないタチみたいなんだ。ココ何年か、シラフでステージに上がった日には、気分を上げるのに一苦労するようになっちまったくらいだ。

ケビン:ああ、酒が与えてくれるユルさってのはあるよな。多分、オレたちって密かに真面目青年なんじゃないかなー。

ジョー:密かに?

ケビン:ん? 密かにでもないか。つまり酔わないでプレイしてると、毎秒毎秒分析しまくっちまう傾向があるってことだ。例えば「コレってつまんないのかな? じゃあコレだったら楽しいかな?」とかさ。普通だったら、「ワーイ! みんなで楽しんじゃえばイイじゃーん!」てなるトコなのにな。

キミたちはツーピースバンドだよね。他のツーピースバンドで好きなのある?

ケビン:
スーサイドとダフトパンクかな。

ジョー:初期のクラフトワークも2人だけだったよな。

特にデュオをやりたくてこうなったの?

ケビン:
いや、全然そうじゃないよ。3人目を探したんだけど、最終的にはあのヒューイ・ルイスの「キミと一緒で幸せだ」って曲みたく、2人でハッピーなんだ。

はは。キミたちってバートとアーニーみたい。

ケビン:
うん、兄弟みたいなモンなんだ。オレたちはお互いの欠点も完全に理解している。でもオレはジョーに対してそんなにムカついたりもしないし、多分ジョーもオレをそんなにムカつくとは思ってないハズだし。

でもなんか今この人イライラした顔してるよ。

ケビン:
いや、元々そういう顔なんだ。

MEG SNEED
グローイングのニューアルバム、『All The Way』は〈The Social Registry〉からリリースされたばかり。

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Um, Chad? What are you going to wipe with?
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Who the fuck are these women? Who the fuck cares! And if the shots these photographers sell for a few dollars apiece to shitty websites with huge readerships never got taken, would anybody hear the cries of their children going hungry? Probably not.
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