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DOS & DON'TS
THE CREATORS PROJECT - SPIKE JONZE
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俺はそのライブにおいて、11人いるドラムリーダーのうちの1人だった。そんな壮大なライブに参加することについて言葉なんか出ない、ってのが俺の最初のリアクションだった。ライブに来てなかった友達に「どうだった?」と聞かれても、俺には返事のしようがない。人生で最高の体験だったからだ。どうやって言い表したらいいかも、どうすれば自慢してないように振舞えるかもわからない。 ドラムリーダーに選ばれたことを知ったとき、光栄だったと同時に俺で大丈夫なのかと不安になった。最初のリハーサルで他のボアダムスのメンバーと話し合い、俺を解雇するEYEの姿を想像した。誰もがリスペクトし、みんなの理解を超えているアーティストってのがいる。ボアダムスは俺にとってそういう感じなんだ。俺の頭の中は期待と不安でいっぱいだった。失敗するんじゃないかとも考えていた。 ライブの準備は朝8時半に始まった。俺が会場に着いた頃には、すでにほとんどのドラマーがそれぞれのドラムをセットしていた。そしてドラマーならみんなそうであるように、全員がドラムを叩いていた。まさに戦闘地帯。それは本当に圧倒的な風景だった。それまで考えていたことは全部、ドラムの音にかき消された。 ライブは夜7時に開始された。太陽がちょうど沈み始めた頃だった。77人のドラマーは渦を巻いているような形に並んでいた。EYEが雄叫びを上げ、俺たちは演奏を開始した。ボアダムスが座っている真ん中の少し高いステージから、渦の外側の方へとドラムのパターンが伝えられていった。リズムはシンプルだったけど、パワフルで、全員が一気に演奏した時は、何か超自然の力のように感じた。 ライブが終わったのはあたりが暗くなる頃だった。最後の音が止まった時、俺は感極まってしまっていた。ゆっくり、そしてだんだんと、その体験が俺の中に染み渡ってきた。それはとてもはっきりと、そして力強く俺の上にのしかかっていて、俺の弱さをも超越していた。俺は幸運だと感じ、畏敬の念に駆られた。 あの渦の外にいた人とこの体験をわかり合うのは難しい。家に帰る途中、俺はレストランへ寄った。すると1人の男がやってきて、「あんたボアダムスのライブでドラムやってなかった?」と聞いてきた。俺がそうだと答えると、「あんたすげえ上手かったぜ」とヤツは言った。「白いシャツを着たヤツはあんまり上手くなかったな。スティックを落としまくってたもんなあ。でもあんたは上手かったぜ」 突然、俺は泣きそうになった。胸が締め付けられそうだった。家路につきながら、俺は何度も手で顔をこすり、下を向いて歩いた。これまでも音楽をやってて泣きそうになったのは何度かある。その夜俺が泣いたのは、その日俺に訪れた運命のためだった。俺の人生すべてが、77ボアドラムでドラムを叩き始めた瞬間につながっていたんだと言っても過言じゃないと思う。 KID MILLIONS Photo of the whole scene from above by Jason Nocito. CONTINUED: DRUM DREAM | 1 | 2 | Next> |