DOS & DON'TS




THE CREATORS PROJECT - SPIKE JONZE







モスクワのホンモノの売春市場。 Photo by John Heisel






モスクワは娼婦で溢れかえっている。極貧なロシアで唯一リッチな場所であるモスクワに、旧ソビエトのありとあらゆる場所から集まってくるのだ。

 車があるなら、100以上ある戸外の売春市場をクルーズするといい。1ヶ所だけで20人〜40人ぐらいの娼婦がお出迎えしてくれるはず。

 まず、車が行き来する忙しい通りに娼婦が一人で立っている。車を寄せて彼女に女が必要だと告げる。そうすると彼女が、待機している一台の車に向かって叫び、その車があんたをトチュカ(娼婦との待ち合い場所)があるはずれの通りまで連れてってくれるんだ。

 それから事務的なおばさん(マモチュカ)が130ドル、170ドル、300ドルの中のどのクラスの女がいいか聞いてくる。彼女たちはどれだけ魅力的かでランクが決まるらしい。女たちは車の中で待ち、呼ばれたらヘッドライトの前に並ぶ。奴らの周りにはトラックスーツを着た怖そうな男たちがひまわりの種を食べながら待機している。

 俺たちは新生ロシアでどんな女が値段別に買えるのかを調べるため、3つの待ち合い場所へ行ってみることにした。待ち合い場所1:6人の娼婦が並んでお披露目会。俺たちは黒髪の小さなマッシャという子と話してみることにした。

VICE:もし、もっと他のことがしたいとしたら、プラスで払わなきゃいけないんだろ?

マッシャ:
何がしたいの? アナル?

ファックス機にブチューッてキスしてるとこを写真で撮らせて。80ドル払うからさ。

変態!

待ち合い場所2:俺たちはピンクと黒い服を着た赤髪のユリアって子と話した。

VICE:ロッキー・バルボアとドルフ・ラングレン。あんた、どっちの方が好き? 

ユリア:
はぁ? 誰?

『ロッキー4』に出てくる悪役のロシア人だよ。

誰のことを言ってんのか観せてくれるんなら、教えてあげるわよ。映画は大好き。

50ドルで、俺とロッキーを観ながら、「ロッキ−! ロッキー!」って叫んでくれる?

いいわよ!

それじゃあ「U-S-A! U-S-A!」って叫ぶのは?

そんなのタダでやってあげるわよ!(笑)

待ち合い場所3:ここはオリンピックスタジアムの後ろにあるでっかい売春市場なので、買い手が乗ったでっかい車がそこら中に駐車してある。俺たちは安い毛皮のコートとジーンズをはいた女の子と話をした。彼女の名前はまたユリア。

VICE:俺の家の壁にでっかいNATOの旗が飾ってあるんだ。えっと……。

ユリア:
はぁ?

NATOって知ってる? 軍事同盟のことなんだけど。

マモチュカ:ちょっと、あんた何言ってんの? ユリア、車に戻りなさい。(英語で)グッバーイ!

DAVID WESLEY