Photo by Paul Canty




音楽は56になっても15の時に感じたのと同じぐらい影響力がある。今 でもいろんな曲を聴きながら、いたたまれなくなってデスクに向かって 書き終えると、すぐにピアノで作曲し始めるの。こういう感覚はずっと私 の中に宿っているから幸せ者かもしれないわ。

大概の人は若い時の方がうまく書けたなんていうけれど、私はまだ まだ最高の状態が続いているし、いつも新しいプロジェクトをやって 刺激をもらっている。もうすぐ短期間だけラスベガスのシーザーパレ スに住んで、大好きなウェールズの伝説でリアノンの本をベースにし たシリーズの作曲を手掛ける予定。これは昔のウェールズの人々が来 世の世代に、子育ての仕方、人間関係の築き方や生き方などを教える 本当に美しい物語なの。

私の創作意欲を掻き立てるもう一つの理由が、13歳の姪っ子のジェ シー。彼女は私よりも1インチ程背が高くって、黒髪に青い目をしている の。家にあるランニングマシンでCDを聴いて歌いながら走っている時 なんか、ジェシーに真のシンガーの歌い方を聴かせたりしているわ。最 後のフリートウッド・マックのアルバムに収録された曲の中の4曲を作 曲した時もジェシーが側にいたし、彼女はタイトルソングの“セイ・ユー ・ウィル“にも参加したの。あれは本当に楽しかった。

別に彼女に音楽を押し付けている訳じゃないし、アートなんてもの は、押し付けるものじゃなくて、その人に備わっているか、いないかだ と思ってるわ。私は、音楽をやろうとする女の子達に、とにかく楽器を 極めなさいって教えています。女であってうまければ、仕事はバンバ ン入ってくる上にキーボードやギターが弾けるんだったら、バンドな んか目じゃない。女である事が何よりも特別なの。

でも、長く続けたいのなら別の話。ここ数年で私の背中を押してい35 V1N 9 るのはやっぱり“音楽”なんです。何かありきたりの表現だけど、音楽 自体はバンドに入ってるという事よりも、個人的に刺激を与えられる の。もちろん私はバンドにいたけど、リンジー・バッキンガムと私が一 緒に曲を作った事なんて一度もなかったし、私たちはそういう部分に おいて別けて考えていた。彼は最高のプロデューサーだったけど、そ れまでの話。

私はすごく自分本位だったから、家族や夫のために自分のアートを 諦めたくなかった。今、人生のこの位置に立ってみると、本当に諦めな くて良かったなって思うわ。まわりの人達はボーイフレンドがいて結 婚してもすぐに離婚して憂鬱になって、その子供達まで暗くなっちゃっ て...なんていうのを見ていると、自分に「あんた、いい選択だったね」っ て言い聞かせてる。

一人の女として考えてみると、正直、私のライフスタイルに我慢する 男なんていなかった。金持ちロックスターだって、私の生き方を羨まし く思ってたんだから。今までにも、金のない男やウェイター、人生の中 で一番最高の男なんかがいたけど、みんな私といると大変だったんだ と思う。ウェイターだけじゃなくて、じゅうたんとセキュリティ付きの有名 なバンドの男もいたし、本当に素敵でスイートでリッチな有名人達もい たけど、私が彼らに与える影響が大きすぎたの。だから、段々と「どこに 行くの?ツアーから帰ってくるついでにイギリスに1ヶ月滞在するってど ういう意味?」なんて聞いてくるから、うっとうしかった。

家の前に黒いリムジンが迎えに来て、それを彼氏が見送くるなんて いつもの事だけど、誰でもさよならの瞬間は楽しいもんじゃないでし ょ。少なくとも私は嫌。

これまでにも何度かロックスターと結婚するチャンスはあったけど、 それだけは絶対したくなかった。私はそんな世界にいたから、奴らを 絶対に信用できない事くらい分かってるの。もちろん暗黙のつきあい ってのはあったけど、クリスティンと私はなるべく触れないようにして いた。私達のバンドの男がやっていた事なんて全然知らないけれど、 他のバンドの男達がやってる事ぐらいはいろんなゴシップネタで分 かっていたの。どっちにしても、私達はフリートウッド・マック内の事は あまり知りたくなかった。グルーピーとロックフリークに囲まれてきた 女だから、男の性質ってのを分かり過ぎていたのね。でも、それを好 きになる必要はないでしょ? 母の墓前に誓っても(と言っても彼女はまだ生きてるけど)、クリス ティンと私がツアー期間中にワンナイト・スタンドをやった事はない わ。コーヒーショップで誰かと出会ったからって、その日のうちに男の ベッドには入らないわ。でも、男の人はやってるもんね。世界中のどこ にいっても、こういう事は普通だし、今でもバンドにいる連中なんか は当たり前。

まぁ、何でもいいけど、ただ私は音楽の世界で素敵な思い出がたく さんあるのに感謝しています。一番思い出に残っている日は、私が29の 時にサンフランシスコであった<デイ・オン・ザ・グリーン>コンサー ト。ピーター・フランプトンがメインで、私達は彼の前座を務めたの。 これはピーターのアルバム『フランプトン・カムズ・アライブ』 の成功 を祝うコンサートで、プロモーターのビル・グラハムがおとぎ話にで てくるようなでっかいお城を大規模なスタジアムのステージ上に作っ たんです。お城はキラキラ輝いて、塔と階段もついてるし、塔の中にイ スが用意されていてラプンツェルの世界を思わせるゴージャスな作 りだったのを覚えてる。

これは1976年始めの話で、今までリンジーと私はフリートウッド・マ ックでも5,000人ぐらいの観衆の前で小さいツアーをやってきただけだ った。このコンサートには7万5千人も集まったのよ。

会場に着くまで、どうなる事か想像がつかなかったんだけど、行って みると個人用の楽屋があって、木を彫って作られた美しいネームプレー トが掲げてあるの。もちろん、楽屋って言ってもトレイラーだけど、あれ はトレイラー以上の規模だったわ。

最初のパフォーマーはリー・マイケルズ。彼はサンフランシスコ出身 で、私も住んでた事もあって、以前から彼のファンだったの。ステージの 脇に隠れて彼のショーを見てから、楽屋に戻って着替えたの。私達がス テージに出てショーを始めた時、「今、こんなすごいお城と7万5千人の 観衆を前にして、他に行きたい場所なんてないわ」って思った。ステー ジの中央に立って「これが、ビッグタイムだ!」って感じたの。

それよりも良かったのが、私とベストフレンドとでそのお城の横に ある階段を上って、お姫様席に座りながらピーター・フランプトンのラ イブを見た事。ピーターは最高のギタリストで、昔は肩までの金髪を 振りかざしていたから、王様みたいでかっこよかった。その見晴らしの いい場所に座りながら彼を見てるなんてホント夢にまで見た光景だっ たのね。コンサートの後はフランプトンのホテルのスイートででっかい パーティーが開かれたの。こういうのをロック・モーメントだって思う。

パーティーではみんなベロベロに酔ってたけど、今でも昨日のよう に思い出せるって事は相当楽しかったのね。みんなワインを飲んで、 イギリス人がたくさんいたからもちろんワインスプリッツァーもあっ たし、その時はまだホントのドラッグなんかは出回ってない時だった からきれいな光景だった。

もちろんその後から嫌な日々が続いたなんて事もあるけれど、それは それで、人生だと思ってる。こうやって海の見える家に座ってると、そん ないい日々と良くない日々が私の人生に自由を与えてくれているんだっ て思う。きっと、音楽に感謝しているからじゃないかな。

STEVIE NICKS AS TOLD TO ANDY CAPPER

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While you sleep there are hundreds of partiers out there givin’ er nonstop and watching the sun rise and fall like an irrelevant flaming basketball. Can we not get these poor bastards a hangover, please?

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You've got to have balls of steel to go up against the Female Body Inspectors in this town.
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