DOS & DON'TS




THE CREATORS PROJECT - SPIKE JONZE







Photo by Jane Tanner




ステレオで初めて聴くデス・フロム・アバヴ 1979 (ニューヨークのレー ベルDFAと間違わないように)の音は、ノー・ミーンズ・ノーやサイティン グスの音楽を7倍恐ろしくしたように聴こえる。しかし、ライブではそのま た37倍にも恐ろしく聴こえる。メンバーはたったの二人だが、ジェシー・キ ーラーのベースとキーボード、セバスチャン・グレインガーのドラムとボ ーカルの間で起こる自殺行為的な音の攻撃は、まるで彼らには腕が10本 あるのではないかと思わせてしまう。それはきっと、酒ばかり飲んでいる アート・スクール出身の自称ロック野郎達を、彼女と別れてシラフでバン ド練習に来させてしまうほどの迫力だ。

しかし、じつは酒のおかげでジェシーとセバスチャンは出会ったのだ。ジ ェシーは、カナダのハリファックスのあるパーティで、酔っ払った見知らぬ 女の子に、「私の彼(セバスチャン)がバンドを始めたくてベーシストを探 してるの、どう?」と声をかけられた。その時、彼女はもしかしてただ彼とヤ リたくて、デタラメをいったのかもしれない。が、その夜ジェシーとセバス チャンは飲みまくり、そしてデス・フロム・アバヴ 1979は生まれたのだ。

Viceは、シカゴで二人と会い、初めてのアメリカ・ツアーについて聞い
てみた。

Vice:ライブでセバスチャンが、「この曲は、メキシコ人について」って言っ て、その後「いや、ちがった。この曲は子宮についてだった」って言った時 は驚いたねー。

ジェシー:昨日の夜ブルックリンで、黒人のおばさんが俺にぶつかって「 この白人ヤローが」って言ってきた話をセバスチャンとしていて、あん な人種差別聞いたことないってヤツが言ってんだ。もっとひどかったの は、トロント。アイツが鼻をたらしてたからバカにしたら、「風邪ひいてるんだよ、バカヤロー。アフリカがAIDSであふれてるからってバカにす るか!?」だって。ひどいだろ。客が静まりかえるわけだよ。

明日はデンバーでライブなんでしょ?ここから車で15時間だっけ。コカイ ンでもやらなきゃもたないね?
コカインはやらないんだ。そのかわり“イエロー・スウォーム”っていうよ くトラックの運ちゃん達が使ってる薬は飲むよ。エフェドリンとカフェイ ンだけの薬なんだ。

じゃあ、けっこうマジメな方なんだ?
何言ってんの。(ここで、ジェシーがインタビュー中ずっとビールを片手 にしていたことに気付く)

おぉっ。
それより、アンタ誰?

MARTY MCFLY
デス・フロム・アバヴ 1979のアルバム『ユー・アー・ア・ウーマン、アイム・ア・マシーン』は、 <ビクターエンタテインメント>から発売中。