60 V1N 4 死者の谷を歩みながら、自分に将来はないと気付かせるものが沢 山ある。かつて海軍の造船所だったところは寂れはてている。入居 者募集と閉店の看板が、オレの目から溢れる。黒猫がオレの前で 逃げて行き、ドブネズミが慌てて追いかける。ここがオレの街。哀 れな者を捕らえ、たどり着けないゲットーから抜け出した生活を 夢見させる忘れられた廃地。暗くて孤独で怖いところだ。ここには 笑いはない。喜びも希望もない。オレの街のパレットにはグレーと ブラックとグレーブラックしか絵の具がない。だが待て。あれは何 だ?アンドレに仲間がいる?アンドレは誰だ?あっちには何だ?オ レが今、表現した事を生き生きしたパープルにまぶしいブルー、炎 のようなレッド、爆発のようなオレンジで現している巨大な渦巻く 壁画。これぞグラフィティーだ。存在しない美しい世界への神秘的 な逃避。都会の環境を変えただけではなく、これこそ都会の環境で ある。ブルックリンからベルファストまで、忘れられたゴミ溜めのよ うな都会がキャンバスと化し、再び息を吹き込まれている。我々を 分離させ、ゲットー化したり、追放しても自由を奪う事はできない のだ。アートは権力に押さえられるほど生き、グレーを投げ込むほ ど、俺たちは色を投げ返す。なんだかゲットーがそれほど悪く見え なくなってきた。

グラフィティー現象の発展は1970年代のニューヨーク。ワイルド ・スタイル、マスター・ブラスター、バッド・ラテン・スクワッドなどとい ったクルーが街中に自ら作り上げたニックネームを塗りたくった。古 いビルや学校、車、そして最も重要だった地下鉄にも描いた。そう、 ウォール街の金持ちが帰ろうと会社を出るとドカン!とバカでかいス ローアップが待っていたのだ。何が書いてあるかは読めなかったも ののメッセージはハッキリしていた。「そうだ、コノ野郎、オレらはここ にいるんだ。汚いブロンクスが死んだかと思ってたら大間違いだ。記 念にハガキを持って帰れ。今度一緒に遊ぼうぜ、なんてウソ!」

オレの親父にこの話しをすると怒って「おい、バカやろう、オレは クィーンズで育ったんだぞ。グラフィティーなんか負け犬がやるも んだ。グラフィティーなんか初めは父親のいないプエルトリコ人の ガキがやるような事だったんだ。ヒスパニックは家族の価値観が強 いってニューヨークタイムズが言ったって?そんなのクソだ。ヤツら が結婚せずに一番子供を生んでるじゃないか。イタリア人よりヒド イぞ。だが、山の手の金持ちにそう言っても聞く耳をもたない。とに かく、母親が3時間かけて髪をいじったり、お姉さんがテレビに出て る俳優を見て喜んでるのをスパニッシュ系の男の子達は見てきた んだ。頭をぶん殴って男らしくするように言ってやる親父がいなか ったから頭の中が女みたいなヤツが出来るんだ。強い男性というの はジョン・トラボルタしかいなかったから、みんなが名声にこだわっ て適当にニックネームを作って街中に描くんだ。『おい、オレの事知 っているか?オレはジョイー138だ。街で名前を見かけてないか?』っ

て、ああ見てるよクソヤロー、オメエが書いたんだろ。新聞に載ったと か、ケンカして有名になったとかじゃないんだからさ。最近のガキはホ ントにバカだ。ただでさえ芸能人はみんなオカマなのに...。今度は何 もしないで有名になりたいガキがたくさんいる。どこに行ってもロゴ だらけだ。オマエはクラフトかっちゅうんだ!クラフトならチーズを作 ってるからまだマシだよ。ヤツらはお姉さんと遊んで髪の毛をいじっ てるだけだ。俺は知ってるんだ、中にはヤってるヤツらもいた。ホモと は呼ばないんだ、みんなとオカマの冗談を言ったりもしてた。ヤツらに しちゃただの遊びだったんだ。キリスト様よ!本当に引っ越してよかっ た。えっと、なんだっけ?そうだ、単純にスラムのキッズが注目を浴び たくてやった哀れな事なんだよ。彼らにとっちゃ名声は親父のいない 負け犬だって事を忘れさせるためのものだったんだよ。『オレは違う、 オレは映画スター』だってな。みんなに名前を知られてたら親父なん かいらないだろ?」

「だが全くの逆効果だった。必死に見えたんだ。あれは何なんだ?ニ ックネームを作って他人の財産にデカイ文字でそれを書くなんて。色 で塗りつぶしてるやつだってある!TSK132じゃなくて小学生の女の 子がウサギとか“ボビー大好き”とかノートに書いてるのと一緒だ。お 前の妹だって昔はそうだった。女の子がやることだ。オカマちゃんが 街中に名前を書いてるだけだ。哀れだ」

「今度はそれが流行って世界中に広まる。母さんとドイツに行った ときも、そこら中に描いてあった。何でだ?!やつらには親父がいるん じゃないのか?バカどもは30年前ホモのプエルトリコ野郎どもがやっ た事を真似してるんだ!ブロンクスのガキとはなんの関係もない。あ んなモノは金持ちの白人が退屈で空っぽな人生になにか文化を持ち 込もうとしてるだけなんだ。一つ教えてやろう、俺はその社会に生まれ 育った。あの文化は退屈なクソだ。グラフィティーなんかゴミだ。ジャ ンキーと売春と酔っぱらいのお巡りと一緒だ。そこから抜け出す理由 の一つだったんだ。うちは抜け出せたんだ。なのにお前はこうやって聞 いてくる。俺が刺されたときの話が聞きたいか?それがカッコいいか? デジタル写真でも撮るか?おい、母さん、どうする?クリスがクィーンズ に行って刺されて写真撮ってそれをホームページに載せるってさ!」

「アタマを使え、こら!」

そして俺は呆れて「親父、もう分かった」と言ったりした。親ってホ ント分かってないんだから。グラフィティーはストリートのアートなん だ。スラムの憂鬱からみんなを引きずり出し、若者に声を与えた。電車 にボミンしてるライターで死んだヤツもいるけど、みんな前進し続け る。最高の場所に、一番高いビルに、曲がりくねった道路にニックネ ームを描くために。そのうちグレーが全て塗りつぶされて確かな将来 が見えてくるはずだ。

CHRISTOPHER ROMANO

詳しくはGoogleで『graffiti』を検索。


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French Canadians and FOBs overlap in a zone called “pants that are stupid-colored and go up your ass” because both demographics grew up totally cut off from the outside world.

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This girl was worried about her “big hips” which is girl for a “fat ass” which is guy for: lying alone in bed with your wubbie jammed into your face crying, “Why can’t this wubbie be a pair of ‘hips’ or ‘fat ass’ or whatever they fuck they’re calling heaven these days?”
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