DOS & DON'TS




THE CREATORS PROJECT - SPIKE JONZE







Photo by Katsu





元々ニューヨークに行ったのはイリーガルで、最初からアートをやりたく て行ったんじゃないんだ。ビザもパスポートも半年ぐらいで切れるやつ で、5年間いた中で最後の一年だけウォーホールの奨学金もらってニュ ーヨーク・アカデミー・オブ・アートっていう学校に行ってた。

83,4年のころかな、ニューヨークに行ってコカインの売人をやりなが らヘロインにはまって、どんどん落ちて行ったのは。最後はもう、目の見 えないアコーディオン弾きのおっちゃんが帽子で集めてる金まで盗ん だり...、ホント何でもやった。その時は誰かと話さないとホント狂うな って思ったね。だから誰かに電話でもしようと思ったんだよ。でも電話 帳を見てもほとんどが、「こいつは金借りてるからダメ」「こいつは一回 だました事があるからダメ」みたいな感じで、とうとう最後のページま でいっちゃって...結局オレの周りには助けてくれる人なんかいなかっ たんだよね。

それから、ビレッジのAAみたいな自分の体験を話し合うグループに 行ったんだ。入った途端に紙を渡されて、「この紙は絶対警察とかそう いうものには見せませんから、必ず秘密は守ります」って言われて見た ら、強姦とか殺人とか放火とかいろんな犯罪が書いてあって、そこにチ ェックするようになっていて、それを見た時に「あ~、ここまで落ちちゃ ったんだな、オレ」って思った。

ホントに底辺まで落ちると、どれだけ自分が醜いかが分かる。目が見 えない人の金を盗んだりまでして、自分もこの世で最低な人間なんだ と分かったら、それまで批判してた社会とかサラリーマンとか、それよ り自分の方が地べたに落ちたもんだから、その人たちにもイイところ があるんじゃないかって段々世界が違って見えてきた。はじめてそこで 肯定的な見方が出来て、だったら悪いところも汚れたところも聖なると ころも、丸ごと抱きしめようという気持ちになった。もちろん違法で悪い 体験だったけど、悲惨な体験が俺の中では未だに自分の創作の栄養を 汲み取る泉になってる。

ドラッグというのは次のレベルに行くための窓口みたいなものだ。レ クリエーショナル・ドラッグを否定はしないけど、俺としては渋谷で売って るアヤワスカとか、まあ、キノコはもうないけど、ただの楽しみとして日本 でやる人たちには反対というか、なるべくしないで欲しいのね。そうやっ てリスペクトというのが欠けると、精霊たちは彼らを深いところまで連れ てってくれないし、逆にパニクって自殺しちゃう人も俺の友達でいたし。

だから、そういう見くびった形でしないで、本当に何千年もの伝統が残 った場所、アマゾンの森たち、そこに住んでる精霊たちが守ってくれる 場所にどんなに苦労してでも行って、何千年もの知恵を受け継いだシ ャーマンとの最高のセッションを受けて欲しい。そうすれば全然違う深 みまで連れてってくれるから。

AKIRA
コットン100%を初め、数多くの本を出してるAkira氏はドラッグの大先輩だった。年収80万、 家賃1万...、それでも友情貯金は長者番付。精神のアドベンチャーをし続ける彼に学ぶもの はたくさんあるかも知れない。もっと知りたいやつは、www.akiramania.comに行け。